
マラウイ湖はアフリカ大陸で三番目に大きな湖であり、世界でもっとも多くの固有種を含む魚種を抱える生物多様性保全のホットスポットである。急速な進化を遂げたシクリッド種(カワスズメ科)は1000種におよぶという。


大陸北東部に位置するクイーンズランド(Queensland)州は、オーストラリアで生物多様性が非常に豊かな地域の一つである。州北部のファー・ノース・クイーンズ・ランド(Far North Queensland)では、「ゴンドワナ大陸時代から続く世界最古の熱帯雨林」として知られる約90万haの森が、1988年に「ウェット・トロピックス世界遺産地域(Wet Tropics World Heritage Area: WTWHA)」に指定されている。


東京都は、町田市図師・小野路地区のうち、伝統的な谷戸の土地利用が残されている約3万7千㎡のエリアを、都条例に基づく「図師小野路歴史環境保全地域」に指定している。


メキシコでは、人口増加や過去の農業政策、農地の拡大、過剰な収穫、不十分な規制のもとでの観光、経済発展の加速、恣意的な定住政策による森林伐採と土地の劣化が陸域の生物多様性に深刻な影響を与えてきた。


ワヤナド地区は、インド半島南端に位置するケララ州の一地域である(図1)。この地区はデカン高原の端にあたり、ケララ州の他の地域に広がる平地に比べて標高が高く(標高700~2100メートル)、ユニークな一帯となっている。


石川県輪島市の金蔵地区では、地元住民の団体である「NPO法人 金蔵学校」が中心となり、地域の自然景観や伝統文化を活かしたエコツーリズムや商品販売などが行われている。


ソロモン諸島の人々は、農耕や漁撈や林産物採取などの生業活動に加えて、近年の市場経済浸透を背景に、海洋資源や農産物の販売や外国の林業会社での労働などの現金獲得活動により生計を営んでいる。


ケニアのリフトバレー州ロイトキトクでは、牛の遊牧民であり伝統的に牛以外のものを食さなかったマサイ族の一部が近年になって農業を始めた。背景には、村の長老が「過去になかった」というほど厳しい乾燥化がある。変化の途上にある彼らを取材し、伝統習慣や農業を始めるに至った経緯、現在抱えている問題や今後の希望などを聞いた。


開発の進んだヨーロッパでは、農地が土地利用の過半を占めている。従って、ヨーロッパにおいては農地が、生物多様性を保全するための重要な対象地域となる。「田園環境の管理者」たる農民と、田園景観保全に携る州環境省、Natura 2000を実施する営林署などを、ドイツ南部のバイエルン州に訪ねた。


中米から南米大陸にかけてのラテンアメリカは南北に細長く、熱帯から寒帯までの幅広い気候帯が存在する。中南米のなかでも南部に位置するアルゼンチンは、肉牛、コムギ、トウモロコシなどを産する一大農業国であり、農地を中心とした二次的な自然環境を多く有する。

日本の民間企業であるアミタ株式会社は、京都府京丹後市において、荒廃した自然環境の再生と農山村地域の新しい産業の創出を主な目的として、バイオガス発電及び森林酪農を中核とした物質循環の構築に取り組んでいる。


タイでは一時期、国が排他的に森林の管理権を有していたものの、1980年代の終わりから、古くから生活に必要な物資を採取するために地域コミュニティにより共同で管理・利用してきた森林については、「コミュニティー・フォレスト」として、地域住民による管理・利用の実施が求められてきた。


20世紀初頭のフィリピンは国土面積の約70%が森林におおわれていたと推定されているが、現在の森林率は20%以下にまで落ち込んでいる。


ポテトパークは農業の生物多様性の保全に焦点を当てた、アンデスの伝統的なランドスケープの総体的な保全のユニークなモデルである(Argumedo, 2008)。ポテトパークは、ジャガイモの発祥の地であり種類の豊富さでよく知られる場所に位置している。


インドネシア共和国、中スラウェシ州のローレ・リンドゥ国立公園(Taman Nasional Lore Lindu)の周辺には、古くから暮らしていた人々により、様々な土地利用からなるモザイク的なランドスケープが形成されている。
